運命の赤い糸の由来

「運命の赤い糸」という言葉は、ほとんどの人が聞いたことはあると思います。
 でもなぜ?・・・、ってその由来が気にならないでしょうか?
 ここではその由来について詳しく説明していきたいと思います。


 当店(イトサーチKIKUCHI)の店名の元となった「運命の赤い糸」。
 トップページにも簡単に記載していますが、ここではもっと細かいことを知りたい方の為に、詳細を掘り下げて記載していきます。


 ***********************************

「運命の赤い糸」起源は中国の物語

「運命の赤い糸」の起源をたどると、今から千年以上も昔の中国での北宋時代(960年-1127年・唐の時代よりは後で元の時代よりは前・日本では平安時代・水滸伝という有名な小説に描かれている時代)に書かれた<太平広記>という書物の中での『定婚店』に記された話が元となっています。

<太平広記>は北宋時代に成立した類書(分類編集された伝統的小説集)であり、太宗の勅命を受けた李昉ら12名により、正統な歴史にとられない書として、西暦977年~978年にかけて編纂されたもの。
漢から北宋初期までの小説・伝説・奇談などを92項目に分けて収録してあり、全500巻。

その中の『定婚店』は、唐の時代の文語伝奇小説集『続玄怪録』(原本は現存しないが後の<太平広記>に収められた)に記された月下老人の話である。

内容は、下記の通り。

**************************************

[唐の時代、韋固(いご)という青年が、旅先の宋城の南の宿場町で月夜に寺の門の前で大きな袋を置いて書物「鴛鴦譜」を読んでいた不思議な 老人(月下老人)と出会う。

 この老人は冥界(死後の世界)から来た、現生での人々の婚姻を司る縁結びの神であり、冥界で婚姻が決まると男女の足首に、決して切れることのない見えない運命の赤い縄を結んで繋ぐのだという。

 青年は、これまで縁談がことごとく上手くいかなかった為、この老人に今度は上手くいくかどうかを尋ねると、あなたの足には既に赤い縄の繋がった相手があるので無理だということ、そして、その繋がっている相手は店の北側で野菜売りをしている、盲目の貧しい老婆が抱いている3歳の醜い幼女であることを告げた。

 納得のいかない青年は、召使に命令し、この醜い幼女を殺害させることとした。
 狙いは心臓を外れ、幼女は眉間に刀を一刺しされたものの、なんとか致命傷にはならずに生き延びた。

 14年の時が流れ、ある17歳の美少女を紹介され、ようやく結婚した彼は、その妻がひたすら隠し続けたその額に、傷があること、そしてそれがあの時に殺害しようとした幼女だったのだということを知ってしまい、その罪を心から詫び、妻を大切にすることを誓う。

 これを聞いた妻は、全ての罪を許し、二人は夫婦としてずっと幸せに暮らした。
 後に、宋城県令はこの話から宿場町を定婚店と改名した。]

**************************************

・・・という、少し怖いお話です。
(謝って済む話じゃないと思いますが・・・驚くほど心の広い女性です)

 現代では、これが少し形を変えながら主に東アジア全般に伝わっています。色が赤である理由は、中国で赤(紅)がめでたい色であることや血の色から血縁を連想させることなどに由来しているようです。

 また、現代日本では、「【手の小指と小指】を繋ぐ【赤い糸】」になっているのですが、当初の中国の逸話では上述の通り「【足と足】を繋ぐ【赤い縄】」でした。
( 足を繋ぐ縄だとロマンチックではないですよね )

 それでは何故、日本では「手の小指と小指を繋ぐ赤い糸」になったのでしょうか? これは約束するときに小指と小指を絡める指切りげんまんの風習などとも関わりがあるようです。

 そもそも昭和の子供がほぼ全員歌っていた「ユビキリげんまん ♪ ~~ 」も、本当はけっこう怖い話で、漢字では「指切り拳万嘘ついたら針千本飲ます」であり、「もし嘘でもつこうものなら、お前の指を切り取り、拳骨で一万回殴り、針を千本飲ましてやるからな!」という内容なんです。

 元々の「指切り」は江戸時代の遊興であった吉原で、お客に惚れた遊女が、絶対にあなたを裏切りません約束します、という意味で小指を切り落として渡したという話から、極限まで強く約束を守り抜きますという意味を持ち、その後これが現代のお互いの小指を絡めるという行為に繋がりました。

 このようなことから、中国での「足首を繋ぐ赤い縄」は、現代日本では、強い約束を意味する小指同士を結ぶもの、かつ、見えない「縄」も、見えない「細い糸」となり「小指と小指をつなぐ赤い糸」に変化したようです。

 ちなみに「月下老人(げっかろうじん)」は中国語としても「縁結びの神・仲人」の意味の言葉として現代も使われています(月下老人/ユエシャー ラオレン)。
 中国では「月下老人」は「月老尊神」あるいは略して「月老(ユエラオ)」とも呼ばれます。

 「月下老人」の像は中国国内にいくつかあるのですが、特に台湾の台北市西側「迪化街」の「台北霞海城隍廟」というお寺にある「月下老人」の像は、アジア最強の縁結び効果があるとして婚活者やカップルに大人気のスポットとなっています。

「赤い糸」について詳しくお分かりでしょうか?
私が、【糸-search】 します! ご依頼お待ちしております!

※「赤い糸」が分かってスッキリしたら、ついでに指輪のことも知りたくなりませんか?
 指輪関係の下記投稿記事もぜひご覧ください!

 → 指輪が持つパワー(つける指/誕生石)

 → 婚約指輪の【カラット/4C/サイズ】


 → 婚約指輪、ナシだと離婚?

     台北霞海城隍廟の「月下老人」

***************

結婚相談所イトサーチKIKUCHI