「一つ歳上の女房は金のわらじを履いてでも探せ」とは

一つ歳上の女房は金のわらじを履いてでも探せ」という格言

  【コンテンツ】
● 読み方、勘違いしていませんか?
● どこから来た言葉なの?
● 現代と昔との事情の違い
● 今どきの実際の現状は?
● 現代は多様化の時代
● 芸能人の場合はむしろ逆がいいみたい

読み方、勘違いしていませんか?

 皆さんも聞いたことがあるのではないかと思います。
「一つ歳上の女房は金のわらじを履いてでも探せ」

 まず最初に、「キン(金)のワラジ」だと勘違いしている方が多いので、先にお伝えしておきますが、これは「カネ(金)のワラジ」と読みます

 「カネ(金)のワラジ」とは何のことかと言うと、「金属のワラジ」のことであり、さらに当時の金属と言えば、主に「鉄」を意味しますので、つまり「金のワラジ」は「鉄のワラジ」ということなのです。

 江戸時代、普通の「わら製のワラジ」で長旅に出るとすぐに擦り切れてしまうことから、長旅の場合には予備のワラジを複数持っていったというほど、普通のワラジはあまり長持ちしないものでした。

どこから来た言葉なの?

 それではなぜ、「一つ歳上の女房は金のわらじを履いてでも探せ」ということが言われるのでしょうか?
 これについて調べてみたところ、江戸時代の『方言修行金草鞋(むだしゅぎょうかねのわらじ)』という諸国道中記に端を発するという説が有力なようでした。
 この道中記は「東海道中膝栗毛」で有名な、あの十返舎一九が実際に旅をしながら書いた諸国道中記で、狂歌修行中の坊主が日本中を巡る内容の物語です。

 「金のワラジを履いてでも探せ」というのは、

『【鉄のわらじ】という重く扱いづらく、いくら歩いても擦り切れることのないものを履いて、その重さに耐えながらでも苦労して探し回るだけの価値があるものを求めて探し歩け』

ということで、昔は決して「女房」に限ったものではなかったようですし、この道中記も決してお嫁さん探しで全国を回る内容ではないのです。

 年上の女性を妻に持つと、年下の女性と比較してしっかりしている上に、男性の気持ちをしっかり読み取って気配りをしてくれることから、大変貴重であると考えられ、当初は「年上の女房は・・・」ということが言われるようになり、さらにいつの頃からか「一つ年上の・・・」と具体的な数字が加えられたようです。

現代と昔との事情の違い

 実はこの言葉が生まれた背景には、今とは異なる昔の結婚に関する事情の違いも大きく影響しています。

 第一に昔は夫の家に「嫁入り」することが当然でしたので、気が利く年上の妻は夫側のお家から重宝がられたこと。
 第二に、昔は現在よりもずっと結婚する平均年齢が若く、若い男性は同じ年齢の女性と比べて一般的に精神年齢が低いことから、妻が年上である方が夫を助けてくれる機会も多くなる、ということ。

 このようなことから、当時は年上女房が大変ありがたがられたのだと言われています。

 つまり、年上の女房が良いというのは「必ずしも現在ではそれほど気にするようなことではない」ということなのです。

今どきの実際の現状は?

 現在の未婚の男女の理想の結婚相手の希望年齢は、女性は同年齢から4才程度の年上までの希望が、男性は同年齢から8才程度の年下までの希望が、約7~8割を占めるようです。
(一部の男性は、自身が40代50代でも20代女性を求めるという傾向もあります)

 ただ、実際に奥様が年上というご夫婦の割合は、1970年頃は全体の約1割程度だったのが2000年頃までには急速にその割合を増やし、現在では全体の4組に1組程度が年上女房となっています。

 現在は50年前と比べて、婚姻数そのものは実は4割も減少しているのですが、奥様が姉さん女房(奥様の方が年上)である割合は、何と2.3 倍にも増えているのです。

 ( これに対して、夫が年上だという割合は50年前と比べて3割減少しています )

 また、奥様が年上のご夫婦と奥様が年下のご夫婦で、男性側の満足度を確認したら、年上の奥さんと結婚した男性の方が僅差ながら満足度が高かったという調査結果もあるようですので、やはり現代でも年上女房の内助の功は、ある程度の意味を持っているようです。

 そこには、女性が相手の家に入り、男性のご両親と共に生活をすることの多かった昔とは違う、「核家族化」という現代なりの事情が関係します。

 つまり、親世代とは別々に暮らす核家族であることから、若い2人だけですべてをこなさなければならなくなった現代、年上の頼れる女房の内助の功が、昔とは違った意味でとても重要なものとなっているからです。

 通常、男性は女性よりも精神年齢が低く子供である(平均的に3才程度)と言われます。

 現代においては、特に、夫が20代でかつ2人きりの核家族である場合では、精神的に大人に成長しきれていない夫を支え、様々な知識と大人の冷静さで夫をリードできる存在として、姉さん女房はとても重要なパートナーとなっているのです。

現代は多様化の時代

 「そんなこと言っても、俺は年下の若い女の子がいい!」という男性も当然多くいらっしゃると思います。 あくまで「年上が良い」ではなく「年上も良い」と考えて下さい。

 現代は、様々な差別を無くそうという流れの強い時代。 男性も女性も年齢や見た目は関係なく、本人が好意を持つかどうかだけの問題です。
 人種の異なる国際結婚も増え、同性同士のカップルでさえも普通に思え、驚かなくなってきている時代です。 人間を中身で見る、良い時代の到来だと思います。

 ただ、「自分たちの子供が欲しい」という場合には、どうしても男女ともに(男性もですよ)少しでも若いうちに結婚することが望まれます。
 子供を持つことについては、以下の2つの記事もご覧ください。

→ 子供は欲しいですか? ←

子供がどんどん減っていく

 「一つ歳上の女房は金のわらじを履いてでも探せ」
 由来や意味はお話しました。 あとは、これを読んだ現代に生きるあなた自身の感性で、自分なりの解釈をして婚活に役立てていただければ幸いです。

芸能人の場合はむしろ逆がいいみたい

 ちなみに、あくまで参考情報ですが、あるテレビ番組で<芸能人夫婦>を調べたところ、男性が12才年上のカップルは全く離婚していなかったそうです。
 女性は男性より10才程度精神年齢が高い為、男性が12才年上は女性が精神的に落ち着き、包容力を感じるからではないか、とのお話でした。
 この結果は、美男美女かつお金もある芸能人ならではでもあって、そのまま一般人である私たちに当てはまる訳ではありませんが、このあたりの考え方もご自身の婚活の際の参考にしていただければと思います。

  <男性が12才年上の夫婦の例>
 ・田中雄二(お笑い芸人、爆笑問題)と、山口もえ(女優)
 ・東 孝弘(お笑い芸人アズマックス)と、安めぐみ(女優)
 ・野口五郎(歌手)と、三井ゆり(女優)
 ・大竹一樹(お笑い芸人サマーズ)と、中村仁美(アナウンサー)
 ・佐々木主浩(元プロ野球選手・タレント)と、榎本加奈子(元アイドル)
 ・山本耕史(俳優)と、堀北真希(女優)

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 誰もが「運命の赤い糸」で繋がっているお相手がきっといるはずです。
 「金のわらじを履いてでも探す」べきは、年上女房というよりは、年齢は重要ではなく、あくまでその糸の先に繋がっている運命の人です。

→「運命の赤い糸」の由来が気になる方はこちら ←

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 以下リンク先の「”お見合い方式” だから見つかる ”最高の結婚”」の記事もぜひご確認下さい。

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